院長コラム2017.07.03
血管局所のビタミンC欠乏が心筋梗塞や脳卒中の原因になるという学説は1940年にカナダの病理学者Patersonが発表しています。
この動脈硬化の局所壊血病仮説では、冠状動脈や脳血管の局所ビタミンC欠乏(局所壊血病)によりコラーゲン形成不全が起こり動脈硬化部位(プラーク)の毛細血管が脆弱化することにより出血が起こり血栓が形成されると考えられています。現在は動脈硬化の原因としてコレステロール学説が隆盛ですが、動脈硬化部位(プラーク)が破綻し出血した結果血栓形成が引き起こされることは定説になっています。このプラーク脆弱化の病因の一つがビタミンC欠乏である可能性があります。