体は動くことを要求しています。よく言われているのが1日1万歩歩くことです。
しかしながら現実的には困難です。当クリニックではまずは食後高血糖の治療のため食後15分の歩行療法をすすめています。運動はインスリンなしでブドウ糖を筋肉に取り込ませることができます。
10分で下肢筋肉のグリコーゲンが使われ、その後5分で血液中のブドウ糖が消費され血糖が20~30mg/dl低下します。また運動はインスリン感受性を改善する効果もあります。血糖降下薬を飲むつもりで15分歩くことをお勧めしています。室内での足踏みや昇降台の昇り降りでも結構です。運動を激しくやる必要はありません。まずはただ歩くだけで良いのです。
ただし薬物療法を受けておられる方は低血糖に注意が必要です。心臓病や腎臓病の方も運動量や強度に注意すべきです。最近では中等度の運動が寿命を延ばすと指摘されるようになりました。
また運動はストレスホルモンであるコルチゾールを低下させたり、癌の予防にもなることが示唆されています。中等度の運動は若さを維持するための薬なのです。楽しくやりましょう。