糖尿病の基本的検査には、尿糖、血糖、ヘモグロビンA1cの三つがあります。
膀胱に溜まっていた尿中の糖を調べる検査です。
通常血糖値が160~180mg/dlを越えると尿に糖が出ます。
ですから血糖が正常でも尿糖が出ていれば測定時より以前には高血糖であったと推測できます。
ただし腎性糖尿という正常血糖でも尿糖が出る病態もあります。
血液中のブドウ糖濃度を測定する検査です。
血漿での正常値は70mg/dl~140mg/dlと考えられています。
血糖コントロールの従来から言われている基準は朝食前血糖140mg/dl未満、食後随時血糖200mg/dl未満です。ただし最近は朝食前110mg/dl未満、食後随時血糖を160mg/dl未満にすべきであるという特に食後血糖に対するより厳しい考え方もありますが、食後高血糖の病的意義に疑問も出されています。
参考文献
山本哲郎「75gブドウ糖負荷試験2時間値の問題点と食後高血糖の再評価 前日の炭水化物摂取量の影響について」 第59回日本糖尿病学会抄録
酸素運搬蛋白であるヘモグロビンがブドウ糖とどの位結合しているかを示す値です。
約1~3ヶ月の血糖の平均値を示すと言われています。
正常値は厳密には5.5%以下(NGSP)と考えられています。6.5%以上(NGSP)は糖尿病の疑いが濃厚です。
現在、世界的な糖尿病コントロールの基準は、7%(NGSP)未満となっています