人間の細胞で最も重要なエネルギー源はブドウ糖です。
そのブドウ糖を筋肉などの細胞内へ取り込むのに必要な唯一のホルモンがインスリンです。
インスリンは膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモンです。
インスリンは細胞膜のインスリン受容体と結合して生理的働きが始まります。
このインスリンの量の不足や働きが悪くなったときにブドウ糖が細胞内へ取り込まれず、慢性的に血液中のブドウ糖濃度が異常に上昇(高血糖)し、尿から排泄され(尿糖)、糖尿病という状態になります。
免疫異常でβ細胞が破壊されインスリン分泌量が著明に低下し、生命維持にインスリン治療が必要となる病態を1型糖尿病(インスリン依存性糖尿病)といいます。
また生命維持にインスリン治療は必要ではないが、インスリン分泌量が相対的に低下したり(インスリン分泌障害)、細胞がインスリン作用を感じなくなった(インスリン感受性低下、インスリン抵抗性)病態を2型糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)といいます。
日本人では糖尿病の95%以上が2型糖尿病であるといわれています。