院長コラム2017.09.24
AMPキナーゼ(adenosine mono phosphate kinase)という酵素があります。運動によってもこのAMPキナーゼは活性化されますが、メトホルミンもAMPキナーゼを活性化させることが知られています。その結果、骨格筋での糖取り込みが亢進します。言わば運動をしているような状態を作ります。またこのAMPキナーゼは癌を増殖させるmTOR(mammalian target of rapamycin)という酵素の活性を阻害し、癌の抑制を引き起こすと考えられています。
メトホルミンは、わかりやすく言えば、薬剤による運動療法を行っているような効果が期待できるのです。
またメトホルミンの効果を知ることによって運動の有効性を改めて認識することができます。